メガマウスの生物学

 市川哲也さんが運営されている「フェティッシュジャーナル」に「新たな性対象の発見」という非常に興味深いテキストが掲載されていたので、ここで紹介させていただきます。

 皆さんご存じの通り、出来損ない男の私は、黒くてケバイ女いわゆるage嬢(昔でいうところの「コギャル」)が大好きです。
 人は、自分にないものを求めるわけですが、私は色白で少なくともギャルのような奔放な下品さを持ち合わせていません。
 そこで私は色黒の下品なギャル、セックスにどん欲な動物のようなギャルがたまらなくツボ落ちしてしまいます。結局、黒くてツヤのあるキャットスーツにこだわるのも、それが、ギャルの日焼け肌がエロくツヤ光りしている様に似ているからだと思います。
 キャットスーツを着て、シリコンバストを入れ、ラバーマスクをかぶってギャルウィッグをかぶり、ageメークを施すのはまさに自分のギャル化、ギャルへの変身を成就するため。
 もはやギャルに生まれ変わりたいわけですが、果たせないところを、こうして即物的な手段で一時的に叶えるのです。なぜそこで射精に到るかがまた不思議なんですがね。
 日本におけるギャルの地位はこれまでもこれからも、たとえば三浦展あたりがいう職業分類でいうところの一流大卒女に較べて低いままでしょうが、私のなかではギャルの地位は限りなく高いんです。
(中略)
 みなさんはどうでしょうか? ラバーフェチと思っていたら実際、じつはギャルフェチガングロ茶髪のコギャルフェチでもあるのではないでしょうか。


 ここでは市川哲也さんにとっての「ラバーを着る」という深層的な意味が触れられているのですが、確かにラバーには皮膚レベルでの変身願望を叶える要素が視覚的にも体感的にもあるのかも知れませんね。しかも服飾的要素も同時に持っているあたりがラバーの凄さかも。

 ところで、ラバーで性を越える変身譚は、chikaの小説群の中では意外に少ないのです。


目川探偵事務所Ⅲ ドッペルゲンガーを殺せ

メガマウスの生物学
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# by saienji | 2009-10-15 08:30 | smf

アニメの夜 3  =こころやさし科学の仔=

近緒短編小説

アニメの夜 3
=こころやさし科学の仔=


この小説は鉄腕アトム誕生日(2003/4/07)を記念してSMfにて企画されたものです。

 「男の娘(カワイイ女装美少年)」と書いて「オトコノコ」と読ませる、、これ最初考えた人って、この方面のセンスあるなっていつも感心してます。そして何故か「オトコノコ」とゆーとchikaの場合何故か「鉄腕アトム」を思い出すんですよね~。
 最近は海外アニメ「ATOM」が2009年10月10日に公開されたり、鉄人28号像が神戸の長田に作られたりと、も一度ブームが来るのかって感じもするんですが、それはさておき以下は昔書いたロボットフェチについての考察。
 題名は「開口マスクで開けたクチマンにディルドーを」・・なんて恐ろしく過激ですが、中身はしごくまっとうなもの。
 この中にも鉄腕アトム「オトコノコ」論が少し展開されています。


 今日のフィールドワークはロボットフェチ。とかなんとか言ってるけど本当は浦沢直樹氏の作品プルートウ(PLUTO)へのオマージュを書きたかっただけだったりします。
プルートウ第二巻もやっぱり面白いですね。3回も読み直してしまいました。浦沢直樹氏のミステリー仕掛けはもちろんなんだけれど、今回ぐっと来たのがなんと言ってもアトムの造形ですね。
 浦沢直樹氏のアトムは完全に人間の少年の姿をしてるんだけど、「中身」は本家TV版アトムそのものになってます。
 chikaは時々思うんだけど、もし昭和TV版のアトムの声がジャイアンみたいな声質だったら、アトムの世界ってあり得なかっただろうって。(ちなみに声は清水マリさん)
 そう、あの声と容姿から伝わって来るアトムの性別って男と女を越えた中性である上に、なおかつ弥勒菩薩であるというか、、そんな感じしません?。
 あるいは幼い身体に変化した慈しみの知性というのかな。まあchikaの場合、それ以外にアトムの表皮って実はラバースーツで、、なんて邪悪な事も妄想してはいるんですが。(この妄想の結実が拙作「アニメの夜」なんです。)

 はは、話を元に戻して浦沢直樹氏もやはりあのTV版アトムを肌で感じていた人なのじゃないかと思うわけです。氏の漫画に出てくるアトムはどこからみても少年なのに、その存在感は身近で、ある時は非常に成熟した優しい女性の息づかいを持っていたり、反神聖と戦う時は表面上けなげに見える癖に実はしたたかな闘士だったり、、これって完全にアトムですよね。そう「心優し科学の子」なわけ。(旧アトムの主題歌の歌詞書いたのはあの谷川俊太郎氏です。)

 最近、鉄人28号の実写版映画だとか日本映画もけっこうハリウッド真似てやってるみたいだけど今やるならアトムに神木隆之介君なんかがよさげだけどボーイズラブやショタコンの方々が騒いじゃってやっぱ方向性変わちゃうか、、、。
 おーっと今日はいつまでたってもロボットフェチにたどり付かないなぁ、、。そ言えばTVでロビン・ウィリアムズの『アンドリューNDR114』が放映されてるのをちらっとみたんだけど、ロビン・ウィリアムズのロボットメイク(スーツ)がグロ過ぎて思わず視線そらしちゃったなぁ、、まあある意味、chikaの深層心理には肉の質感を持つロボットに惹かれてる部分(出来損ないのディシプリンスーツみたい)もあるんだろうけど。
 それにロボットフェチってどうも人形フェチのサブカテゴリーみたいな扱いがあるみたいだね。
 ロボットが人間に恋をするって話は簡単に作れそうだけど、逆パターンはどうだろう。例えば絶世の美女ロボットに恋をした青年がその愛を全うしようと自らの身体を機械化、最後に残った脳髄がある限りロボットにはなれないのでそのすべてをデータ化してメモリーへ。でも美女ロボットは言うわけ「それでもあなたは人間で私はロボットなのよ。」
どかな?一度、小説に書いてみようかな。題名は「ロボット狂いの果てに、、」とか。でさ、ある種、フェチ者の悲哀をよく表せる短編になるんじゃないかと。駄目か、、。

 でロボット・フェチがあまり高濃度のエロを放てずにドール・フェチやマネキン・・フェチのサブ化してる原因を考えて見たのだ。
 まあ文学的な考察だと、その原因は、あまりにもロボットという存在が「神>人間>ロボット」みたいな存在論カタログの中に押し込まれ過ぎているってことなのかな。
人形やマネキンにある呪術的要素も科学という名前で消去されちゃってるし、、。
 それにフェチ的考察では、ロボットが人間みたいになる前に、人間がロボットみたい(サイボーグ)になる確率の方が人間の性的衝動面で見ても高いからなぁ。
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# by saienji | 2009-10-02 17:10 | smf

「怪談・女装女」について

  「怪談・女装女」はブログで発表した33作目の短編。
  フェチズムの本質は「孤独」である。 肉欲というエネルギーがフェチを支えている限り、他人との接点は必ず出てくる。
 出ては来るが、その魂が帰着する先は自分自身に他ならない。
 いくらハイヒールが好きな男でもそれを履く生身の女性がいなければ彼の欲望は成立しないのだが、かと言って生身の女性がハイヒールに取って代わることもない。
 つまり男はハイヒールを入り口にして女と交わっている自分自身を見つめているだけなのだ。
 こういう表現が気に入って頂けないなら「フェチは自己存在の確認行為である」と言い直してもよい。、、したがってフェチには純粋な意味で、他者に対する愛は成立しない。
 この「不毛」に何を見いだすか、、あるいはこの「不毛」は何に故の「必然」なのか?それを問うのがchikaの仕事のような気がする。


2007年12月大晦 最遠寺近緒
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# by saienji | 2009-09-25 19:34 | smf

「男女獣・緒羅竜児の冒険」

c0209138_12392440.jpg「男女獣・緒羅竜児の冒険」この作品にアクセス

あらすじ
 
 目がくらむ程見事なプラチナブロンドに染め上げたヤンキー軍艦頭、そんなヘヤースタイルでド派手なアロハを素肌に付けたキッチュなチンピラ、緒羅竜児。通称オラ竜と呼ばれるこのチンピラのもう一つの「貌」は、男の股間を熱くするビッチでグラマナスな美女タツコ、そしてその本質は獣化一族の覇者でもある。
 今日もオラ竜は、己の獣化を制御する唯一の方法である大量の麻薬接種の為、危ない橋を渡り続けるのだった、、。

 京都の暴力団から追われる身の緒羅は、同郷の金融業者、馳瀬に匿われていたが、ある日、その馳瀬から彼らの郷里に伝わる伝説のパズルボックスを探し出すように命令を受ける。
 緒羅が出向いた先は俗にシーズーと呼ばれる麻薬と貧困と暴力が横溢する国だった。
そこで彼を出迎えたのは俊霖というおかまの現地案内人だった。緒羅が俊霖に案内され出向いた場所は海馬美園国マフィアの仕切る地下迷宮だった。
 そこで緒羅は神覇という正体不明の日本人と、寂竜・寥虎の組織ボスに出逢うが、まだ肝心のパズルボックスの発見までは辿り着けないでいた。焦る緒羅はある日、マフィアのちんぴら達に暴行を受けている在住日本人を救う事になった。

 神覇が海馬美園国に入国した目的は、新種の麻薬を買い付ける為だった。神覇が寂竜・寥虎に麻薬工場に招かれた日、緒羅と俊霖は彼と行動を共にした。
 だが、彼らがそこで目撃したものは衝撃の事実だった。寂竜・寥虎が支配する麻薬工場の秘密を知った緒羅だが、これといったパズルボックス奪取の目処も立たぬまま無為に彼らのアジトを監視し続ける毎日が続いていた。そんな緒羅にアジト強襲の計画を持ち込んできたのは、組織のチンピラに暴行を受けていた時に助けてやった昆虫学者だった。

 寂竜・寥虎らのアジト強襲に失敗した緒羅だったが、麻薬の買い付けにやてきた神覇に追随する事によってもう一度パズルボックス奪取のチャンスを得ることが出来た。だがそこに神覇の現地通訳をこなす俊霖の思惑が働いて事態は思わぬ方向に展開していく事になる。神覇が麻薬買い付けの契約を破棄したことにより、緒羅はアジトから離脱せざるを得なくなり、俊霖らを置き去りにして脱出を果たした。
 だが数時間後、緒羅は手に入れたパズルボックスをいとも簡単に手放したあと、再び地下迷宮に潜入する。緒羅の心の変化と同じように寂竜・寥虎の世界に変化が始まる。

 俊霖を救出せんと再び二鬼の待つ地下迷宮にタツコとして降り立つ緒羅。寂竜を殺害し俊霖を助け出したのも束の間、二鬼の最強の人間兵器香革が彼らを追いつめる。そして神覇は最大の窮地に陥っていた。

 己の獣化を制御しない限り、香革に対抗し得ないと判断したタツコは、再び俊霖を残し地下迷宮に潜伏した。そこでタツコは大量の麻薬を発見するのだが。虫たちの母、訶梨帝母簿と獣化した身体で接触したタツコは、再び寥虎の手に落ちてしまう。タツコは囚われの俊霖をかけて香革とリング上で戦う事になるのだが、そこに思わぬ救いの手が差し伸べられた。

 総てが混沌とし始めた地下迷宮に嘩が帰って来た。その嘩と入れ違うように出口に向かう緒羅の姿があったが、、、、。


c0209138_16291763.jpgオラ竜ニュース

2002 梅雨
 「男女獣・緒羅竜児の冒険」寂竜の巻(上)が完結した。今までのSMf長編連載は、すべて数年前のストックを加筆訂正したものだったので、本当の意味でのリアルタイムな長編連載はこの作品が初めてなのである。当初は気軽なアクションものにして、こちらを書き飛ばしている間に、じっくりと腰を据えた別の長編を書こうと思っていた。

 勿論、実態は正反対でオラ竜は丁寧に書いているし、別のもう一本なんて、夢の又夢である。ただ、オラ竜を書き始めた頃の一つの決心であるスピード感とエロチシズムのテンションだけは下げないように心がけている。この原稿を書いている時点で、サッカーワールドカップ日本チームの決勝トーナメント敗退と韓国チームの8強入りが決まった。近緒は運動が苦手だし、にわかサッカーファンになるつもりもない。けれど韓国チームのゴールに賭ける執念のもの凄さは十分に理解できる。

 日本にそれがないとは言わないけれど、彼らの活躍を見て「元気をくれてありがとう」だとか、ただただお祭り騒ぎがしたいだけの国からは傑出したパワーは生まれ出ないのではないかと思った。「元気」はもらうものでも、あげるものでもなく、一人ひとりの生き方の佇まいにあるのだと痛感した。背筋を伸ばしてきっちり生きることしかない。たとえ、今いる世界がどうであろうともだ。オラ竜の真のヒーローは俊霖であることを明言しておきたい。

2002 秋
 「男女獣・緒羅竜児の冒険」寥虎の巻 3 カナリアをUp。
 「空蝉」からなんと1ヶ月以上も空白が開いている。これでは「不定期連載」と変わらない。・・確かに最近忙しいのは事実だけれど。
 それに「カナリア」は自分で書いていても、「カッタリー」って感じでノリが悪かった。「そんなモン、アップするなよ」って言われそうだけど、物語って必然があって、作者といえどそれは変えられないんだよね。
 今回の章は大きな川の淀みの部分。この「タメ」が過ぎたら一気に最終章まで後、二つぐらいなんだから。(ってこれは自分への励ましか。)


2003 冬

 今日は元旦そうそう部屋に閉じこもって、男女獣緒羅竜を書いていた。結構、感情がうねっているのが自分でも判る。「闘魚」の章。これだって数年前には書けなかった描写がたくさんあるんだ。
 状況が行き詰まってデッドエンドになっても、人はそこから抜け出していく。ある人は狂いながらそこから抜け出したりする、もう一度、愛情とかそういった原点に立ち返る人だっている。
  どっちにしても自己確認を繰り返しながら、人はホントの物理的なデッドエンドまで突き進んで行くのだろうと思う。
 そんな辺りが、少し自分の文章の中に織り込めるようになったのは少しだけ自分という人間も進歩しているのかも知れない。
 「男女獣緒羅竜の冒険」も次は最終章。今度アップ出来るのは春頃だろうか、、。人と人が出会いと別れを繰り返す時期に、緒羅竜の最終章を迎えるとは不思議な巡り合わせだ。



2003 早春

 ついに「男女獣・オラ竜」が終わってしまった。もっともオラ竜は目川探偵局シリーズから生まれた脇役で、この「男女獣・オラ竜」も肩の凝らない中編娯楽小説のつもりで書き始めたもので、まあ新長編の「つなぎ」なのである。
 でも作者としてオラ竜という男というか、獣人には奇妙な愛着があるのも確かだ。それに完全なニューハーフが主人公のスーパーアクションってのも自慢じゃないけど、小説界でこの作品が初めてだと思うしね。
 獣人っていう辺りがみそなんだけど、オラ本人は自分という存在を悲観して真人間に戻りたいと思ってるわけじゃなくて(と言うか弱い人間性を馬鹿にしている)ただ、獣人化の果てで自分ではない「何か」に飲み込まれてしまう運命を否定してる奴なわけだ。
 要するに自分の内に燃えさかっている膨大な生命エネルギーを自分自身で完全に制御したい、つまり「プチ神」になってやるっていう大胆な野望の持ち主がオラ竜っていう奴なのね。
 とことん下品に書けば、永遠に続く射精感覚と絶対的な支配感覚を求めてる獣がオラ竜。
  引き裂き、食らいつき、飲み下し、背後から犯す生き物。 ただし彼の行動原理は極めてシンプル、他人とは常に一対一のサバイバルだけがあるのであってその他の駆け引きは一切ない。考えてみれば、これ程、ダンディな男もいないだろう。
 今度の冒険ではご自慢のヤンキーリーゼントでキメる機会も少なくて、地下迷宮を走り回っていたオラ竜だけど・・・いつかそのキンキンの軍艦頭で、再び街中で会おうぜ。オラ竜。
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# by saienji | 2009-09-22 16:20 | smf

SMf 長中編Web小説 目録


作品名                    連載開始日

混沌王会議の騎士達           1997:8:24
チャイナレディ             1997:12:22
混沌王創世記              1998:3:22
夜の人形達               1998:9: 5
フリークス・ウォーリア         1999:9:03
発熱林檎                2000:11:11
特殊メイクアップアーティストの憂鬱  2000:11:24
男女獣・緒羅竜児の冒険         2001:10:06
ストーカー・ハンター平成影男Ⅱ     2003:10:12
目川探偵事務所シリーズ10       2005:06:03

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# by saienji | 2009-09-21 09:59 | smf